保田しおさい学校を視察して

千葉県鋸南町にある葛飾区の小学校『保田しおさい学校』を視察しました。

この学校では健康課題(喘息・肥満・アレルギー・虚弱・心身の不調)のある児童が、寄宿舎生活で生活や健康行動を整えながら学ぶことができ、現在は4年生4名、5年生3名、6年生5名、計12名が在籍しています。

視察の日は海水浴の日で、子どもたちは近くの海に行っていました。更衣室として使っているお風呂の脱衣室には子どもたちの衣類が散乱していて、子どもたちの賑やかさや日常がかいまみれて、ほほえましかったです。水泳授業は海だけではなく、近隣のプールにバスで移動して行う授業もあるそうです。

建物の一階が学校、二階が寄宿舎。最大8人入れる部屋を2~4人で使っています。寄宿舎での生活は、指導員さんが夜も交代制でサポート。給食の献立を作ってくれる栄養士さんは昼だけでなく3食+おやつの献立も担当するので、他の学校と比べて業務量は3倍!?と大変そうです。

転入転出は、随時で、葛飾区内の学校に在籍しながら体験に来て年度途中の入学も珍しいことではないそうです。子ども・ご家族・学校側で十分に話し合い、状況を見極めながら、子どものことを第一に考えています。

子どものことを第一に、とはいえ、子どもたちは家族と離れて寂しい思いや、我慢もしている子もいるようです。「体のことを考えて頑張っているけれど、一番は家に帰りたい」そう話してくれた子もいました。

学校・寄宿舎での生活で肥満が解消しますが、夏休みで家に帰り、太ってしまうことも多いそうです。生活習慣を整えて無理なく継続していくには、子どもだけでなく、親が理解する必要があるだろう、その家庭に合ったやり方で続けるために、やっぱり健康のための日々の生活が大事なのではないか、などと考えながらお話を伺った看護師としての自分がいました。