地域で安心して暮らすことを支える人たちがいます。「医療と介護のおしゃべり会」から

第2回 医療と介護のおしゃべり会を開催いたしました。

第1回のおしゃべり会では、在宅介護での困りごとを、気軽に話すことで気持ちが軽くなった。私ばかりがこんなに大変だと思っていたけれど、それぞれ違った大変さがあるね。などの感想が聞かれ、同じような立場の人と話すことで、胸にあったもやもやした思いが明確になったと考えられます。

今回は訪問看護のことを話しました。どんなことをしているのか、利用までの流れ、回数や時間、介護保険や医療保険、料金などです。

退院してすぐ、在宅介護の開始時には「特別訪問看護指示書」により必要に応じて毎日でも訪問看護が利用できること、介護保険で訪問看護を利用している人も病名や、病状により医療保険による訪問になること、24時間365日、緊急の連絡や緊急の相談、緊急時の訪問依頼等に対応する体制もあること、医師やケアマネージャーなど関連機関と連携をとりながらケアをしていることなどの話には「退院してすぐが一番心配ごとが多いよね」「緊急時の対応ってそういうことなんですね」など、うなずきながら聞いていただけました。在宅介護をする上で、困ったときに相談できるところがあることは、大きな力になります。看護師が医療者の目で総合的に状況を見ていく中で利用者やご家族の気づいていない問題に気づき、支援を提案することもあります。訪問看護を上手に利用することで、介護する人も介護される人も安心して生活できるようになって欲しいと思います。

また、介護現場で介護士として勤務したことのある参加者からは、吸引などの特別なケアについては、研修を受けてできるようになっても賃金が増えないし、責任の重い仕事が増えるばかりなので技術を習得するメリットがあまり感じられない。質の高いケアができる人も、そうでない人も同じに見られるのはやりがいにつながらない。などの意見も聞かれました。人工呼吸器管理、吸引、胃ろうなどの医療的ケアを必要とする人をケアする介護士や看護師を見つけるのが難しい状況も実際にみられます。介護従事者の社会的・経済的地位の向上と、やりがいをもって働いていける体制づくりの必要性を改めて感じました。