よつぎ療育園の現状について

重症身心障害児(者)を守る会よりご案内をいただき、よつぎ療育園の現状について、現園長の玉木久光先生に学ぶ会に参加しました。

よつぎ療育園は、東京都立東大和療育センターの分園として平成8年(1996年)に都営東四つ木4丁目アパート1号棟の1階に開設されました。

 

○ここで実施している(できる)事業は

①重症身心障害児(者)の通所療育

成人通所:定員20人(現登録19人)  幼児通所:定員5人(現登録0人)

②外来診療

予約制で重症身心障害児(者)、身心に障害がある方の診療、リハビリテーション、相談等を行う。診療科目は小児科、内科、整形外科、リハビリテーション科。

③地域住民サービスとして、

乳児経過観察、3歳児経過観察、5歳児健診などの協力と特別支援学校の学校医。障害者施策に関連した地元自治体・医師会との協力。

○状況は、

・開設から30年ほどが経過し、医療の進歩もあり当初の利用者と今の利用者は状況が大きく異なる。

・以前は病院で過ごさなければならなかった方も自宅で医療機器(在宅人工呼吸器など)を使い過ごすことができるようになり、園に は広いスペースや手厚い専門職の配置が必要になっている。

・東京都に現場から要望し、多少の改善ははかられているが根本的な解決、ニーズに合った対応ができず行き詰まっている。

・他院での受診が困難なため、外来受診の希望者は多いが、人材と設備の面から対応ができていない。歯科のニーズも高いが、設置基準が満たせず設置はかなわない。

・コロナ禍でクラスター発生はなく感染症管理はできたが、利用者の社会参加への制限が「生活の質」を低下させた。

○今後に向けて

施設の面積、設備などを現状に合わせた改善や地域ニーズを満たせるよう外来診療所機能の向上。災害対応への考慮。ショートステイ機能の必要性などのお話しを伺い、他の分園と比較しても、四つ木の施設の狭さや機能面の課題が際立っていることがわかりました。また、幼児通所の利用登録が0(定5)であることも、利用しにくい事情があるのではないかと気になります。

東京都の施設なので、都議会議員とも連携をとりながら、このたびの学びを活かした提案につなげていきます。